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あっ、これも私宛のファンレターだわ!え〜と“先生のような立派な女性になるにはどうしたらいいですか?”ですって!ホ〜ッホッホ、これで私は今月23通
だわ!で、あんたは何通来たのよ? |
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オ、オイラにだって来てますよ!10通 でしゅけど・・
でも、内容がスゴイでしゅから・・ホラ、見てくだしゃい。
「私は蘭丸さまが大好きです。文通してください」
困っちゃいましゅ〜!!先生?先生、聞いてるんでしゅか? |
エリザベス先生、突然真剣な顔に なって、手紙を読んでいる。 |
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う〜ん、なるほど・・・。やっぱりこの問題は早めにお話ししておいた方がいいようね。 |
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どうしたんでしゅか?眉間にシワ寄せちゃって・・・?
いつも以上に恐いお顔でしゅよ? |
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誰の顔が恐いって??失礼しちゃうわね・・。
まぁそんな事はどうでもいいわ。それよりこれを読んでごらんなさいよ。 |
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なになに・・・え〜と、え〜!!
「私は3歳の女の子です。出産はしたのですが、夫犬との血が合わず、産まれた子供の半数が亡くなってしまい、私のおっぱいを飲むと子供が死んでしまうということで、残った子におっぱいもあげられません」
こっ、これは大変でしゅよ!! |
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そう言う訳だから、今回は交配や出産の事についてお話しようと思うのよ。
実は今までも多くの読者の方から、この問題を取り上げて欲しいっていう声はあったんだけど、デリケートなお話だから私も何となくためらっていたのよ。
でも、やっぱりちゃんとお話しておいた方がいいみたいね。 |
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そうでしゅね。これは先生はもちろんでしゅが、ババにもお話を聞いた方がいいかもしれません! |
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そうね!それじゃぁ始めましょう。
まず最初にハッキリさせておきたいのは「交配・出産を安易に考えないで!」っていう事ね。 |
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ふむふむ。 |
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ワンコを飼ってるパパやママなら絶対に我が子のベビーを見てみたい・・・って思って当然だとは思うの・・。
あんたみたいにマヌケな子だってパパやママにしてみれば世界一かわいいワンコなわけでしょう? |
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(ムカッ)パパはオイラの事を「アイアンバロンが生んだ傑作だ」と言っていましゅ! |
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相変わらず、親子揃っておめでたい頭してるわね・・。
でもね、後先の事も考えずに、その思いだけで交配や出産を決めちゃうっていうのは、ちょっとね・・・。 |
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ちなみに先生のところは、どういった経緯で出産する事を決めたんでしゅか? |
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うっ。痛いところを突いてきたわね・・。
白状するけど、ウチのパパやママだって最初は「ウチの子のベビーちゃんみてみた〜い」なんて軽いノリがあったのも事実よ。 |
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そうでしゅよね。人一倍そういうイベント好きそうでしゅもんね。特にジジは・・・。 |
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確かに・・・。ウチの場合、ムーニー&ブーボお兄ちゃんを飼ってしばらくして、パパはママに内緒で、それぞれのお嫁さん候補を迎えるつもりでいたの。
だから私やキャサリンを決める時は、交配する上で血統的に近くない子を・・っていうのは当然念頭にあったのよ。
それに、キャサリンが最初の出産をした時は「アイバロの子が欲しい〜」って言って下さる方が結構待っていてくださったので、交配に踏み切ったの。 |
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なるほど!血統書だけじゃ先生みたいにイジワルになる事は想像できましぇんもんねぇ。納得でしゅ。 |
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どのお口がそういう憎たらしいこと言うのかしらねっ!
このお口かしら??(そう言いながら蘭丸の口元に頭突きをかます) |
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あっ、やめてくだしゃいよ〜。ウソですよ〜。 |
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まったく、おナマな口を叩く様になっちゃって!でもね、実際、交配をする事を決めて、パパ達がお勉強を始めたら「これは色んな面 で大変で責任重大な事だ」って事に気がついたのよ。 |
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例えば? |
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じゃぁ、交配を決めたらどんな事をしなければならないかを順に話していくわ。その方がわかり易いでしょう? |
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そうでしゅね。今回も話しが長くなりそうなんで、その方が助かりましゅ! |
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そっ、そうね。なんだかママも裏で話したくってウズウズしてるみたいだし・・。
え〜と、まず最初は家庭内の意志の統一ね。出産・子育てはそれは大変なことなんだから・・。皆が協力しないと無理ね。
それから家族全員が会社や学校で日中留守にするお宅も無理。「24時間態勢で60日間」子育てに専念出来る環境が必要よ。盆と暮と正月と引っ越しが重なったくらい大変なんだから。そして次が母犬の健康診断ね。
交配相手を探すより、これの方が先ね。 |
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そうでしゅよね。いくら交配する事に決めた!って言ったってお母さんの健康状態に問題があったら何にもなりまちぇんもんね。 |
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その通り!妊娠出産に耐えられる体か?遺伝的な病気なんかをもっていないか?獣医さんにその旨を伝えてしっかり診ていただくのよ。
犬は安産なんていうけど、10頭産んだら10回陣痛があるし、とっても大変なんだから。
この時点で何か問題が見つかったら、残念だけど交配はスッパリ諦めなければいけないわ。
そして獣医さんからOKが出たら、交配相手、つまり父犬になってくれるワンコを探すってわけ。 |
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逆ナンパですね! |
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バカな事言ってるんじゃないの!不謹慎だわ!
あのね、交配に関して、通常ワンコの世界では女の子の方に決定権があるのよ。
よっぽどの事が無い限り、男の子の飼い主さんがよその女の子に声を掛けて出産してもらうなんて事はないの。 |
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そうだったんでしゅか・・。
ではその時に気をつけなければいけない点はなんでしゅか? |
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さっきも言った通り、血統的に交配に問題がないか?って言うことがまずは大事だと思うの。近親交配っていうのは避けなければならないでしょう?
これはお互いの血統書を突きあわせてみれば判る事だけど、出来れば訓練士の先生なんかのプロの方に見ていただくのがベストだわ。後は相手のワンコに何を求めるかだわね。 |
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カッコイイとか性格が良いとか、高学歴だとか高収入だとか?
あっ、なんだかこれはオイラの事みたいでしゅね〜。(ポッ) |
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(無視)まぁ、簡単に言えばそんな事かもしれないけど、大事なのは自分の目で見て決める事だと思うのよ。
チャンピオンだとかCD-X犬だとかの肩書きじゃなくてね。
「ウチの子、もう少しこうだったらサイコーなんだけどなぁ」なんて思うこと、あるじゃない? だったら、その足りない部分を持ってる子を交配相手に選ぶといいと思うの。
確かに、犬種認定犬っていって“この犬はこの犬種の特徴を正しく引き継いでいて、健康状態も良好なので交配してもいいですよ”っていうお墨付きをもらったチャンピオン犬もいるの。
“スタンダード”を正しく守るのはとても重要で意義のある事だけど、一般 家庭で可愛がられてるワンコだってすばらしい子はいくらでもいるわ。
だから私はタイトルばかりが重要だとは思わないワ。
実際、ショーや競技会に参加してる飼い主さんは全体のほんの一部の話しだもの。それにもしCD-X犬にこだわって選んだら、あんたみたいな子が選ばれちゃう事だってあり得るでしょう?何事も自分の目とカンを信じないとね。 |
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失礼でちゅよ! |
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あ〜ら、ホントの事じゃないの?
あんたじゃぁ今までに交配申し込まれた事あんの? |
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そっ、それは・・ |
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フッフッフッ。ウチのブーボお兄ちゃんなんか、ショーに出たことないからチャンピオン犬でもないしスタンダードからは外れて、ずっと体が大きいしCD-X犬でもないけど、なんたって温厚で性格がいいし、優しいしカッコもいいし、で大モテだったんだから。ホ〜ッホッホ。
でもあんたはみんなに「ブーボ君の子供なのに、似てませんね!?」って言われてるじゃない?けっけっけ! |
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あ〜ん、ママァ〜!!エリザベス先生がいじめる〜〜!! |
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あっ、あんたのママなら今、トイレでウ○コよ。 |
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へっ?! |
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続けるわよ。そんなこんなで交配相手の候補が決まったら、相手の男の子にも健康診断を受けてもらって、獣医さんのOKを貰うこと。
タマタマがちゃんと2つおりてきてるか?も忘れずにね!
交配直前の双方の検便も必ずしてもらってね。特に母犬に虫がいると仔犬の成育に影響するから・・。
もちろん、ノミ・ダニも退治しておくこと!それから交配料っていうのが当然発生してくる訳だけど、これはプロの世界はともかく、普通 の家庭同士だったらご相談で・・・って感じだと思うの。
聞いた話しでは最近の相場だと¥50000位〜らしいわ。(チャンピオン犬の場合1桁変ってくるらしい)あと、産まれた子供での子返しっていう方法やその両方の事もあるわ。
そういった事は事前に細部に渡って、きちんと両家で話し合いをしておいた方がいいわ。
そう言う意味でも、同じ価値観や考え方を持ったご家族同士の交配が望ましいと私は思うわね。 |
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そうでしゅね。トラブルは未然に防ぎたいでしゅもんね。
もし、ベビーが出来なかった場合の事とかも決めておいた方がいいでしゅよね。 |
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その通りね。あともう一つ、あとで触れるけど生まれたベビー達の行き先=良い家庭探しに協力してくれるお宅かどうか?っていうのも、おムコさん探しの隠れた重要ポイントね!
で、この間平行して母犬の方は準備をしておかなければならない事があるわ。 |
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あっ!オイラ知っていまちゅ!
立派なお母さんになるための体作りでしゅ! |
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あらっ?!良く知ってたじゃない。 |
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だって先生のお腹に赤ちゃんがいることが判った時、体に良いというので、オイラはキングサーモンの頭を背負って、たまたま車がなかったもんで、片道2時間半かけて運びまちたからねぇ。 |
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たった1回じゃない。後先考えないで都会の道を歩いて来て、帰りは確か疲れちゃってウチのパパが車で送っていったんだったわね・・。
話しを戻すわ。“健康なベビーは健康な母体から”これは太古の昔からの常識ね!
全体的な量もそうだけど、たんぱく質やカルシウムなんかを増やす事が必要ね。
フード派の子は仔犬用のモノに切り替えてあげてね。
ウチはさっきあんたが言ったお魚の頭やおっぱいが良く出るといわれるもち米なんかも加えたし、サプリメント類も強化したの。おやつには仔犬用のミルクも飲んだわ。
そして妊娠したことがハッキリ判ってお産が近づいてきたら、体力をつける為にも食事の回数を増やしてあげるのもいいわ。体力増強しておかないとね。 |
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はい! |
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あっ、それから、これは最初に話しておかなければならなかったんだけど、母犬になる年齢は、やっぱり2歳は過ぎてたほうがいいと思うの。 |
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何ででしゅか? |
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JKCの場合、交配時の年齢が母犬・父犬共に9ヶ月と1日以上じゃないと血統書は交付してくれない事になってるの。
だけどこれは全犬種を対象にしてのお話なのね。小型犬と大型犬とでは体の成熟度のスピードが違うの。
一般的には大体2回目のシーズンから交配は可能とされているらしいんだけど、体が完全にでき上がってない時に妊娠すると、体にかかる負担が大きいのよ。
例えば、お腹が大きくなれば下にさがるでしょう?そうすると当然背骨に負担がかかるわよね。これはただでなくても結構大変な事なのに、成長途中の子だったら例え無事に出産出来たにしても、背骨に後遺症が残るかもしれないじゃない? |
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そうなると、子育てどころの騒ぎじゃないし、一生の問題になってきまちゅね・・。 |
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そうなのよ。これはあくまで一例で、他にも色んな事が考えられるわ。
それに精神年齢を考えたって2歳前じゃまだ子供じゃない?
あんたやキャサリンみたいにいつまでも精神年齢低い子もいるけど・・私は1回、4歳の自分の誕生日に出産したわ。
私の場合、初産で4歳はギリギリのラインだったわね。5歳で初産はキツイんじゃないかしら。だから私達、大型犬の場合は3歳前後の出産がベストじゃないかな?って私は思うの。
男の子だって同じよ。お父さんになるには3歳前後からね。
協会によっては2歳未満の交配は認めてないって言うところもあるみたいよ。 |
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この辺の事も含めて、獣医さんにちゃんと診ていただく事が必要でしゅね。 |
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さ〜て、いよいよ交配ね!
いつでもいいって訳じゃないわ。大体、シーズンが始まってから14日目頃が最適とされてるの。交配は男の子の方がナーバスになるから女の子が男の子のおウチに行くのが一般
的ね。
飼い主さんはシーズンの始まった日をきちんと把握しておかないとね。この時期=準備OKになると女の子は、男の子が側に来ただけでもシッポを上げる姿勢をとるのよ。
自然って神秘てきだわぁ。最近では膣内の細胞を調べて、交配の最適日を予測する“スメア検査”っていうのがあるの。私はこの検査を獣医さんでしていただいたのよ。 |
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科学の進歩はスゴイでしゅねぇ〜。 |
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それから交配の時に立ち会って頂く方も必要よ。 |
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見学者でしゅか? |
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おバカ・・・・見学してどうすんのよ・・。
あのね、ウチみたいに女の子と男の子の飼い主が同じ場合、自家繁殖って言うんだけど、この場合は第3者の立ち会いが義務づけられているの。(JKCの場合)
それ以外でも、特に経験の無い飼い主さんのワンコ同士が交配するときには、訓練士の先生などに立ち会って頂いた方がいいワ。実際のところそんなにスムーズに行くものでもないから・・・。
特に普段から「マウントはいけません」って躾けられてる男の子は、パパやママの前では中々出来ないこともあるわ。
ウチは必ず訓練士の先生に交配をお願いしてたワ。立ち会いが必要なのはもちろんだけど、それより何より「こんな重大なこと私達だけじゃとてもとても不安」っていうのが第一の理由ね。万が一事故があったら、交配できない体になっちゃう事もあるんですって。 |
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なんだか大人の世界の話しでしゅねぇ。 |
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まっ、あんたみたいなお子ちゃまには関係ない話しだけどね。
エコー(超音波診断)で妊娠が確認されるのには最低で2週間位 かかるわね。その間は妊娠している事を前提に生活する事を忘れないでね。
もちろん病気じゃないから、お散歩だって普通にしてかまわないけど、飛んだり跳ねたりあんまり過激な運動は止めた方がいいわ。 |
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そう言えば先生は赤ちゃんがお腹にいる時、海でガンガン泳いでオイラをハラハラさせまちたよねぇ〜。(編集者注:ホントは体を冷やさない程度に少し泳いだだけなのだが、当時全く泳げなかった蘭丸の目にはスッゴイ泳いでる様に見えた) |
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あれはマタニティースイミングよ。た○ごクラブに載ってたから試してみたのよ・・。
さてと・・・ |
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次はいよいよお産でしゅね! |
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ちょっとまった!
その前にどーしてもお話しなければならない事があるの。ちょっと厳しい話しだけど、とっても大切な事だからしっかり聞いて頂戴ね。 |
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はい。(ドキドキ) |
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ところであんたは何頭兄弟だったかしら? |
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女の子3頭と男の子7頭の10兄弟です! |
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大体、ゴールデンだと1回のお産で7〜12頭って言うのを良く聞くんだけど、これだけのべビーの貰い手を探すっていうのは生半可な事じゃないの。
ウチみたいなお店をやってると簡単に探せると思われがちなんだけど、ウチは商売で子供を産ませた訳じゃなくて、あくまでも“一般 家庭”としての出産なのね。
納得のいく“良い家庭”を探すのは容易な事じゃないのよ。
こちらにも条件があるし、先方も親犬や育った環境を見て、初めて 縁組みが成立するわけだから、とっても大変で重要な事なの。
「“良い家庭”を探してお渡しする」までが「交配〜出産〜子育て」なのよ。 |
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「お家に帰るまでが遠足」って事でしゅね! |
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聞くところによると欲しいっていってくれても以外とドタキャンって事多いらしいし。
最低5家庭は絶対っていうところが決ってから交配した方がいいワ。だからといって、どんな人でもいいってモンじゃないでしょう?自分のカワイイ子のベビーを無責任な飼い方をする人になんか渡したくないじゃない。
やっぱりこれも自分たちの目でしっかり選ばないといけないわ。
キャサリンの2回目の出産・・そうよ、あんたが産まれた時よ!
ウチが“良い家庭探し”に苦労してたら、どこかで聞きつけた某有名ペットショップがみんなまとめて○○○万で引き取るって言ってきたんだけど、もちろんキッパリ断ったワ。ペットショップがいけないっていうんじゃないのよ。そんな生半可な気持ちで交配しちゃいけないって事!
“出会い”はペットショップで買ったって、山で拾ったって保健所からもらったって、どれもその家庭と“犬とのステキな運命の出会い”よ。でも出産させるという事とは全く別
問題よ。私達ワンコではなく、人間の意志で産まれた“命”に対して人間はキッチリ責任を持たなきゃって事よ! |
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オイラのウチのようなご家庭を選ばなければいけない!ってことでしゅね。 |
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・・・・・まぁ、確かにあんたはかわいがられてはいるわね・・。“良い出会い”だったと思うわ。でも溺愛され過ぎって気はしないでもないけど・・。
それからね、これはあんまり考えたくない事だけど、障害のある子が生まれてきた時にその子を自分たちできちんと飼う覚悟があるかをきちんと考えておいて欲しいの。 |
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確かに・・・。生まれつき足腰が悪いとか、両親犬に遺伝病が無くても重大な疾患を持って生まれてくる子もいましゅもんね。 |
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そうなのよ。冒頭のお手紙のように、ごくごく稀なケースではあるけれど、両親犬とも健康なのに“血が合わなかった”って事も実際あるのね。
これは血統書や診断では判らない事なの。まぁ、あんたみたいな先天性ヌケサク病程度のことならいいけど、通 常ワンコの世界では新しいお家に引き渡す前に疾患が見つかったら、それを黙っていることは重大なルール違反になる訳。
プロの方達は割り切って、どうしてもダメな場合は安楽死なんかの方法を取る事もあるみたいだけど、なかなかアマチュアの方には出来ないと思うわ・・・。
だから交配・出産を決める前には絶対に、必ず、この問題については家族で話し合わなければね。
もちろん、健康体に生まれた子だって、さっき話したみたいに貰い手が見つからない事もあるから、その時には1頭残ったら1頭、5頭残ったら5頭をちゃんと責任もって自分のお家で飼う覚悟は必要よ。
貰い手の話しはあったけど、どうも・・っていうんで、3頭ご自分で飼われた方もいるワ。「どうにかなるだろう」とか「ペットショップに持っていけばいつでも引き取りますって言ってたよね」なんて甘い考えよ!大甘!極甘!なのよ!
さっき、ワンコの交配は女の子に選ぶ権利があるって言ったでしょう? |
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はい。 |
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それだけに女の子側の責任も大きいって事なのよ!わかる? |
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権利を主張するだけではなく、ちゃんと義務や責任は負わなければいけまちぇんね! |
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あら?難しい言葉を知ってるじゃないの!
私が最初に「交配を安易に考えないで!」って言った一番の理由はこの辺にあるのよ・・。
でもね、こう言う説教じみた話は中々してくれる人がいないのが現実なの。おいしい話ばっかりする人が多いのよ・・・。
実際、ウチのお客様でも「ペットショップの人に“交配させて子供生ませませんか?生まれた子供は1頭¥○○万で引き取りますよ”って言われたんだけど、いざとなったら“今はちょっと・・”って断られちゃって・・」っていう方が何人もいたわ。
それとね、きちんと交配・出産・育児をしようと思ったらお金がかかるのよ。
「仔犬を譲ればお小遣い稼ぎができるだろう」なんて思ったら大間違いよ。
まっ、この読者の方の中にはお金を儲ける為に出産させようなんていう人はいないから心配はないけれどね。 |
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ワンコの命をなんだと思ってるんでしゅかね!
ぷんぷんしちゃいましゅよ! |
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ホントよね。ぬいぐるみじゃないのよ。私たちは!!
でも、そういう話にホイホイ乗っちゃうのもいけないと思うわ。くどいようだけど、“命”を預かるって言うことを頭の中にたたき込んでから、望んで欲しいわ。
あっ、そう言えばさっき言い忘れたけど、最近はワンコもDNA検査が出来るようになったのよ。 |
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ディーエヌエーけんさ??なんでしゅかそれは? |
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遺伝子を調べて色んな事が判るスッゴイ検査なのよ!
これをやっておけば遺伝疾患があるかどうかとか、産まれてくるワンコの毛色も判るの。親子鑑定なんていうのも出来るわ!
だから健康診断の時に獣医さんにお願いすればより確実な情報が得られるわ。 |
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あっ、思い出しまちた!
その親子鑑定っていうのを今度キャッちゃんママとオイラとでやるんでしゅよ! |
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はぁ〜〜〜?!なんでそんな判りきった事を今さら調べるのよ?
あんた達、見かけも中身もそっくりじゃないのよ・・。
誰がどう見たって親子以外の何者でもないでしょう? |
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ちっちっち・・。
先生もまだまだ甘いでしゅね。確かにオイラ達は間違いなく親子でしゅが、この検査というヤツがどれくらい正確かを確かめる為に、試してみようという事になったんでしゅ!
これはリポーターとしての使命でちゅ! |
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あっ、そう。ご苦労な事ね・・。
どーせ、新しモン好きのウチのママやあんたのママがやりたがったんでしょう?
しかし、あんたに確かめられるなんて検査する方に失礼だわ・・。
あ〜、なんだか力説したら疲れちゃったわ。
小腹も空いたし、ささ身ジャーキーでもいただいて一服しようかしら? |
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じゃぁオイラもご一緒させて・・ |
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何いってんのよ!
私と一緒に休もうなんて1億年早いのよ! |
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あ〜、児童虐待!児童虐待! |
その時、ババことアイバロ店長登場 |
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ちょっといいかしら〜? |
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あっ、ババ!お邪魔してまちゅ。 |
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で、私は何時になったらお話させていただけるのかしら? |
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ギクッ! |
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ず〜っと待ってるんだけど? |
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先生、どうするんでしゅか? |
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困ったわねぇ・・・まだ話し半分も終わってないのに、残りページも少なくなってきたし・・。 |
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どうでちょう?ココはひとつ、出産準備・育児編は来月にまわして、そこでババに思いっきりしゃべらす・・と言うのは? |
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いいわぁ。ナイスアイデアね。
あっ、ママァ〜? |
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なに?ベッちゃん? |
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あのね、なんだかこのおバカが無駄話ばっかりするからページが足りなくなっちゃったんでぇ、ママには来月、出産・育児の回でたっぷりお話を聞こうと思うんだけど、いーいィ〜? |
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そうね。その方がいいかもしれないわ。
重要なお話がた〜くさんあるから!じゃぁ待ってるわ! |
ババ、納得して退散・・・ |
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ホッ。良かったでしゅ〜。
しゃべらせなかったら、暴れましゅからね・・・ババは・・。 |
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じゃぁ、今月はココまでにしましょう!
あっ、あんたはちゃんとまとめの作業をやっときなさいよ!
ママァ〜!ベッちゃんお腹すいちゃったからささ身ジャーキーくださいな! |
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ババァ〜!オイラも!オイラも!!
オイラもくだしゃい〜!! |